19 juin 2010

「サヨナラインフィールドフライ事件」の映像

インフィールドフライのルールの説明で、よく引き合いに出される達川光男の「サヨナラインフィールドフライ事件」。
有名なくせに文章でしか紹介されてこなかったその事件の映像が、ニコニコ動画に投稿されていた。

↑アカウントを持っていなくても再生できます。

以下、文章で解説。

事件が起きたのは1991年6月5日の横浜大洋ホエールズ対広島カープ戦。
2対2で迎えた9回の裏、1アウト満塁。
ホエールズの打者、清水が三塁側ライン寄りのファールゾーンにフライを打ち上げる。
打者清水はアウトだと思い、バットを地面に叩きつけて悔しがる。
球審は「インフィールドフライ・イフ・フェア」を宣告。
(ファールじゃなくてフェアだったらインフィールドフライになるよ、という意味)
普通に捕球すればフェアかファールかは別として、バッターボックス近くのキャッチャーフライというところ。
カープのキャッチャー達川はファールゾーン側に体を向けて捕球体勢に入って、見上げながらボールを待ち構えつつ移動する。
ボールがフェアゾーンに流れてきたところで、達川は腕を下ろしくるりと内野に体を向けた。
その瞬間、ボールはフェアゾーンへ落ちる。
落ちて跳ねたボールを達川がフェアゾーン内で捕球。
フェアが成立したので、インフィールドフライも成立した。

インフィールドフライは、平凡な内野フライを野手がわざと落球して併殺を狙うことを防ぐために、打者を強制的にアウトにするルールである。
ボールが捕球されようがされまいが、とにかく打者がアウトになる。
ということで、打者清水はこの時点でアウト(2アウト目)である。
そして各塁の走者の進塁義務は消滅する。
達川はボールを捕球していないので、走者は元の塁に戻る(リタッチ)義務もなくなっている。
次の塁を狙うも自由、元の塁に戻って留まり続けるも自由。

しかし、ルールを理解していない打者清水は、自分がアウトになっておらず進塁義務があると勘違いして、バットを持ったまま小走りに一塁方向へ走りかけた。
これまたルールを理解していない達川は、併殺を行おうとしてホームベースを踏んで一塁へ送球した。
もう一人、ルールを理解していない三塁走者山崎は、「併殺が成立して3アウトだ」とでも言うように天を仰ぎつつ、進塁義務がないのに小走りで本塁へ進んできて、その勢いで本塁を踏んだ。
山崎をアウトにするためには、達川はボールを持ったまま山崎にタッチしなければならないのだが、ボールは一塁に投げられてしまっている。
したがって、山崎が本塁を踏んだ瞬間、球審は得点成立を宣告。
ホエールズのサヨナラ勝ちとなった。

ちなみに球審の声に驚いた山崎が振りむいて、念のため右足を本塁にひょいっと乗せて確実に踏んだことを暗にアピールしている。
達川は、「自分はちゃんと本塁を踏んだ」と的外れなアピールをしているような様子だった。
達川が狙ったような併殺を防ぐためのルールが「インフィールドフライ」なのに。

ルールはちゃんとルールブックを読んで理解しておきましょう。

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コメント(1)

 とてもルールが複雑ですね・・
私はヤングリーグの審判です。ルールみんなに伝えたいです。

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