9 juin 2010

広島カープ 謎の采配

マリーンズ対カープ3回戦。
カープ先発の前田健太は伸びのあるストレートに加えて低めのストライクゾーンに決まるスライダーの曲がりが抜群。
時折混ぜるカーブも見事に制球されていて、万一打たれたとしてもヒットは続かない、という快投だった。
一方、マリーンズ先発の成瀬も3回までランナーを許さない上々の投球。
しかしさすがパ・リーグ被本塁打王である。
栗原に18本目のHRを食らってしまい、2対0。
こりゃ前田健太が怪我でもしない限りマリーンズは負けだな、という雰囲気で回は9回裏に入った。

先頭打者西岡がサードのジャッグルによる内野安打で出塁したものの、2番・3番が凡退し、これまで3三振の4番キム・テギュンを迎える。
ここで終了、のはずだった。
しかしカープバッテリーは何故かインコースの球を使わず、外角一辺倒の配球。
おかげで外角のスライダーが苦手なキム・テギュンとはいえ、ファウルで粘られた挙句ボールを見極められてフォアボールとなった。
(ちなみにその間、インフィールドに落ちるキャッチャーフライを石原がお見合いで落としてしまったものの、落ち着いて内野手を制してファールにするという珍プレーもあった。)
そして2アウト1・2塁となって迎えた5番大松に甘めに入ってきたスライダーを右中間に運ばれ、フェンス直撃のツーベースヒット。
1塁ランナーもホームに帰り、マリーンズが土壇場で同点に追い付いた。

続く6番サブローは貫禄の凡退で、前田健太は結局143球を投げて勝ち負けつかず。

まあ、9回2アウトまでは前田健太が素晴らしい投球を見せていただけに、「監督やコーチはなんで交代させなかったんだ」と文句をつける人はいないと思う。
今の広島カープに前田健太以上の投球が出来る人は居ないから。
キム・テギュンに対し、見せ球ですらインコースを使わなかった石原のリードは不思議ではあるが……。

それにしても謎だったのは12回表のカープの攻撃だ。

依然2対2の同点。
マリーンズの投手はこの回から伊藤。
先頭の広瀬は打撃好調、レフト線に2ベースを放ち、ノーアウト2塁。
続く天谷にはストライクが入らずフォアボールとなり、ノーアウト1塁・2塁。
伊藤は制球力のなさを如何なく発揮していた。
絶好の勝ち越しの機会である。
このあと、カープの打順は

レフト・迎
キャッチャー・石原
サード・木村

と続く。
残っている野手は、倉、石井、フィオ。
打撃不振の迎だけに、バントをさせるか、あるいは迎に代打を出すというところだ。

ここでカープの野村監督は、代打フィオを告げる。
そして初球、フィオはバントの構えを見せて見送り、ボール。
迎は決してバントが下手な訳ではないはずだが、わざわざ外国人バッターを代打に出してバントか?
しかし、フィオが機転を利かせてマリーンズに揺さぶりをかけた可能性も否定できない。
続く2球目……これもバント。
三塁方向へ転がそうとしたボールは投手よりに転がり、2塁ランナーは3塁で封殺されてしまった。
1アウト1塁、2塁。

8番石原は初球の直球をライト前に運ぶ。
ライトが浅く守っていたため、2塁ランナーは3塁でストップ。
1アウト満塁。

9番木村には代打が送られず、そのまま打席へ。
打ち返した打球は投手の足元へ飛んだ。
伊藤が座り込んで止めてそのままキャッチ、サードへ投げて併殺。
結局カープは無得点に終わった。

振り返ってみると、なぜ迎に代打・フィオを送ったのか。
なぜフィオにバントをさせたのか。
意表を突くにしても、1球目で決めることができなかったところで上策ではなくなった。
どうせ代打でバントをさせるなら、石井では駄目だったのか。
石原なり木村なりのところで代打フィオ、という手もあったのではないか。
木村に代打を出さなかったのはなぜか。

素人でも首を傾げてしまう采配だった。
カープのプレイヤーにとっては尚更だろう。
チーム成績の低迷とあいまって、監督への信頼が一層下がってしまうのではないか。
カープファンのみなさんは本当にお気の毒である。

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コメント(4)

フィオ、メジャー通算58試合で4犠打。
迎、一軍通算171試合で18犠打。
約1.5倍ぐらい迎の方がバントが多い。
これを五十歩百歩と見るか。

ちなみに石井、2270試合で284犠打。
まあ、石井は外野の控えがいなかったので、出せなかった可能性もあるけど。

今日も今日とて延長12回。両チームとも無類の野球好き。

4回戦では迎がきっちり送りバントを決めてましたね。

結果的にカープが勝ちましたけど、4回戦でも大野コーチがイニング中に2回マウンドに行ってしまったのか、

大野コーチがマウンドの岸本のところに行ったところで主審がカープベンチの野村監督のところへ来る

野村監督がベンチ内から不服そうに主審と会話

野村監督が大野コーチを尊大な態度で手招きする

野村監督自らマウンドへ

高橋健がリリーフカーに乗って登場

マリーンズに逆転される

というゴタゴタがありました。
カープが勝たなかったらかなり叩かれたと思われます。

デッドボールで骨折の栗原は仕方ないですけど、シュルツと横山が怪我で消え、永川が調整不十分のまま1軍復帰させた挙句消え、大竹も回復具合があまりよくないのか結局登板回避、高橋健は年なのに先発に中継ぎに酷使、と野村再生工場ならぬ野村破壊工場と化しているような感があります。

ハードな練習で故障者続出。いつものカープが帰ってきたというところでしょうか。
いまだに外国人監督は練習させないからダメ的な、特段根拠のない言説がまかり通ってるのは何なんでしょうね。
まあ、成績が悪いのはガイジン監督のせいだ、って言いたくなるんですかね。

マリーンズも西本コーチが着任してから投げ込み練習をやってるので、故障が怖いです。
今までやってなかったから消耗していない分、今シーズンは耐えられたかもしれないけど来シーズンはどうなることやら。
ちなみにダルビッシュはtwitterで「投げ込みは要らない」と言ってました。

科学的アプローチのアメリカ軍を侮る根性論の日本軍みたいな構図は何十年経っても変わらないもんですね。

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