『 Dear Friends 』は去年の2月頃に観た映画。
新聞屋経由らしきタダ券が手に入ったので観に行った作品。
逆に言うと、手に入らなかったら観に行くことはなかったはずで、我ながらハズレを避ける嗅覚が身についているなと感心する。
以下ネタバレあり。
主人公は、夜のクラブ(踊ったり酒を飲んだりする方)で名を上げているビッチな女子高生。
男を誘惑しておいて「私、そんなに安い女じゃないの」なんて言うような奴だ。
そんな彼女が体調が思わしくないので医師の診察を受けたところ、即入院。
実は彼女は癌に侵されていた。
もともとが不遜な人物なので、癌を患って可哀想とも思えないのだが、人道上、可哀想ということにしておこう。
癌の告知はされず薬物療法で療養を続けるが、薬の副作用で頭髪が抜け始める。
病院を抜け出し、薄くなった頭をごまかしてクラブに顔を出すが、はずみで頭髪がボトリと落ちて禿げ頭を衆目に曝してしまい逃げ帰る始末。
と、そこに偶々、彼女が入院していることを知った一人の女子高生が現れる。
主人公は彼女が何者か思い出せないのだが、彼女は主人公のことを知っているらしい。
宗教の勧誘者みたいな気色の悪い雰囲気を漂わせ、少女は主人公のもとに通うようになる。
手術を受けようとしない主人公が、同室の小学生くらいの少女の死に接して手術を決意するとかいうイベントが間に挟まってたような記憶があるが、ともかくなんとか回復して主人公は退院。
夜の街に復帰すると、冒頭でつれなくお断りした男が、再び甘い言葉で愛を囁く。
「こいつならば信じられる」とでも言うように、しおらしく服の前をはだける主人公だが、手術のために胸に大きく刻まれた傷跡を見て男は態度を一変させ、主人公の前から去っていく。
ざまあみろ、とか言ってはいけません。
いけませんとも。
絶望した主人公は飛び降り自殺を図ろうと、建物の屋上に出てフェンスを乗り越える。
と、そこに例の女子高生が登場。
しかし体の動きがぎこちない上に、歯切れよく喋ることができない。
立つことがすらできず地面に這いながら、彼女は主人公に思いとどまるよう訴える。
別に何の伏線があったわけでもないが、しばらく画面に出てこないなと思ったら、いつの間にか彼女は ALS のような病気を患って療養していたらしい。
彼女の必死の叫びに打たれて、主人公は自殺を断念。
改心して看護師になり、自力で動くことも自発呼吸もできない彼女を看護するようになる。
そして彼女の死を看取り映画は終了。
ちなみに死んだ彼女が何故主人公に必死に向き合ってくれたかというと、幼い頃主人公のお誕生会に出席していて、自分だけ貧乏なためにプレゼント交換の際自分のプレゼントによって場が白けたにも関わらず、主人公が助け舟を出してくれたから。
はあ、そうですか。
この映画、登場人物の誰一人として感情移入できず、ストーリーを追っていても薄っぺらい印象しか受けない。
「はあ、若い女の子が病気で可哀想ですね、死んじゃって可哀想ですね、感動させたいんですね、それはどうもお疲れ様です」と斜に構えてしまうのである。
で、エンドロールに原作者が表示されたときに納得した。
ケータイ小説が原作だった。
偏見というものは、こうして裏打ちされていくのである。
コメントする