経過
2006年6月11日、マリーンズ対ジャイアンツ第6回戦。
ゲームは雨の降り続ける中行われた。
得点は1対1のタイスコア。
3回表ジャイアンツの攻撃、2アウト1塁。
1塁ランナーは小関達也。
バッターはイ・スンヨプ。
マリーンズのピッチャー渡辺俊介の投じたボールをイ・スンヨプは弾き返し、ボールはライトスタンドへ入る。
2ランホームランで3対1、ジャイアンツがリード。
続く打者は斉藤宜之。
渡辺俊介は斉藤宜之にボールを投じようと構えるが、3塁手今江敏晃の呼び声に気づきボールを今江に投じる。
今江はボールを掴んだグラブを掲げ3塁を踏み、3塁塁審西本欣司にアピール。
西本は小関に対しアウトを宣告。
1塁ランナー小関が3塁を空過したという判定であった。
小関がアウトになった時点で3アウトが成立するため、イ・スンヨプのホームランは取り消され、無得点となった。
http://www.youtube.com/watch?v=mi5RLzFXoL0
その後フジテレビが小関の走塁を捉えた映像を放送。
グラウンドレベルの高さで、1塁カメラマン席から3塁方向を左へパンニングしながらズームで撮影したものであった。
http://www.youtube.com/watch?v=2cZ3OJtsDEM
フジテレビの映像を観て
フジテレビの映像のみでは踏んでいるか踏んでいないかは断定できない。
仮に踏んでいたとして、問題になるのは以下の点だ。
まず、小関の走塁法が悪い。
ベースを踏む際の基本は、ベース手前で外側に膨らみながら走り、ベースのピッチャーマウンド方向の「角」を、「左足」の「真ん中」で踏むことである。
しかし小関はベースをまたぎながら「右足」の「踵」でベースの「辺」を踏んでいるように見える。
しかも小関はベースを踏みにかかる際にベースを見据えていないように見える。
このような踏み方だと、3塁後方に居る審判や3塁手からは「ベースを踏まずに跨いだ」と判断される余地が生まれる。
ちなみに後続走者のイ・スンヨプは基本に忠実なベースの踏み方をしている。
また、フジテレビの映像は撮影のアングルが悪い。
小関が穿いているスパイクは踵の部分が白いため、ベースの白色とかぶってしまい、判別が困難になる。
さらに、グラウンドレベルからズームで撮影しているため、遠近が圧縮されてしまう。
右足の踵の着地点がベース上ではなく、(カメラから見て)ベース前の土の上であっても、同様の映像になる。
これは机の上にベースを見立てた消しゴムと、ランナーの足に見立てたペンを置き、机表面と同じ高さ(つまり真横)から片目で見て両者をくっつけたり隙間を作ったりする実験をすれば判る。
ところで、当日はずっと雨が降っていたから、ベースの周囲の土は水気を多く含んでいたはずだ。
踏んでいたなら泥汚れがベースについているし、踏んでいなかったら踏んでいなかったで足跡がベース周囲の土に残っていたのではないか……という疑問が生まれる。
この点が問題にならないのは、後続走者としてイ・スンヨプが3塁を踏んでいるので、かき消されてしまったからか。
ちなみに、審判には触塁を確認する義務がある。
サヨナラホームランを放った打者がホームインする際、球審に注目してみよう。
本塁上でチームメイトに祝福されて打者走者がもみくちゃになっている中、球審は足元を覗き込むようにして、打者走者がちゃんと本塁を踏んでいるかどうか確認している。
TV でもよくその姿が映っている。
内野手がランナーの触塁を確認するのも特別なことではなく、基本のプレイだ。
送球を受ける準備をしている内野手はともかくとして、手の空いた内野手は必ず触塁を確認している。
これも TV でよくその姿が映っているから、一度注目してみよう。
なお、私自身は「踏んでなかった」派。
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