4 septembre 2005

DVD 『意志の勝利』を観た

Triumph of the Will (Sub)

仕事柄、社会の底辺の方々や社会的弱者の方々と関わることが多いのだが、彼らには一般的な常識は通用せず、私に激しいストレスを与えてくださる。
いっそナチスが政権を取って彼らをガス室にぶちこんでくれないだろうかと、外道な感情が湧いてくる。
もちろんそれは高校生じみた幼稚な発想であって、抑圧しなければならないものである。

だからというわけではないが、映画『意志の勝利』( Triumph des Willens )を観た。
この作品は日本では商品化されていない。
その理由は恐らく扱われた題材のせいだ。
1935年のドイツで生まれたこの作品は、1934年9月に行われたニュルンベルクでのナチス党大会を記録した映画なのだ。
だが題材はどうあれ、名画として誉れ高く、いつか観たい作品の一つだった。
アメリカで DVD 化されているのを知って、このたび個人輸入で DVD を入手した。
リージョンフリーなので、日本でも特別なプレイヤーを用意しなくても視聴できる。

実際に観て思ったのは、記録映画のお手本のような作品だということ。
ナチスが政権を獲得して1年が経ち、第一次世界大戦後の混乱からドイツが抜け出していった時代。
人々はナチスに熱狂し、陶酔している。
工夫を凝らしたカメラワークによって生まれる臨場感が、彼らの熱狂と陶酔を観客にも与える。
民衆の生き生きとした表情、若い党員たちの輝く瞳。
ヒトラーの前を行進する、SS (親衛隊)や SA (突撃隊)の一糸乱れぬ隊列。
美しい、と言わざるを得ない。
こいつらは人類史上に残る大罪を犯すことになる連中である。
否定しなければならないものである。
だけれども、美しいと思うこの気持ちは否定できない。
民衆や党員とは対照的に、演説シーンに登場するナチス幹部の姿が美しくないことが唯一の救いだろうか。

危険な映画である。
迂闊に手を出してはいけない。
観るなら『独裁者』と『ショアー』を観てからだと私は言おう。
美しいものが必ずしも正しいものとは限らない、と知ることができる者にのみ、『意志の勝利』は観ることを許される。

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コメント(3)

これって、英語の字幕とかあるんでしょうか?
かなり興味。見てみたいな。

演説の英訳のほか、登場する幹部やシーンを解説する英語の字幕が現れます。
オン・オフ可能。

ある意味、「観たら一週間後に死ぬビデオ」よりも呪われている映像かもしれません。
それでも御覧になりますか、フフフ。

たぶん、大丈夫でしょう。
これでも中学の時の自由課題のテーマを「ナチスに逆らった若者たち」にしたくらいだし、耐性はあるはず。でも先に「独裁者」から始めてみます。

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