実際に観たのは2週間前なのだけれど、『おねがい☆ツインズ』のお話。
『おねがい☆ツインズ』は『おねがい☆ティーチャー』の続編にあたるアニメーションドラマで、2003年の作品だ。
前作は正体が宇宙人である女性教師と、病を抱えた高校生のラブコメディだった。
今作もやっぱりラブコメディではあるが、前作のような SF 色はほとんどなくなり、普通の人間ドラマに近くなっている。
物語の舞台は前作から2年後の木崎湖周辺。
幼い頃親に捨てられて施設で育った主人公の少年、神城麻郁は自分の出生の手がかりを求めて、木崎湖のほとりの一軒家を借り高校一年生として一人暮らしを始める。
その家は、幼い頃の自分の姿が写った唯一の写真の背景にあった家だった。
前作で当地に巻き起こった UFO 騒ぎを TV 中継で観たとき、たまたまその家が TV に映っていることに気がついたのだ。
写真には彼のほかにもうひとり、同い年ほどの少女が写っていた。
写真にある家に住んでいれば、肉親と思われるその少女にも会えるかもしれない。
もしその彼女が肉親だとすれば、彼女を絶対に不幸にしないと彼は決意していた。
そんな麻郁のもとへ彼と同じ青い瞳を持つ少女、深衣奈と樺恋が別々に訪ねてくる。
彼女たちもまた孤児であり、麻郁の持つ写真と同じものを持っていた。
彼女たちのうち、どちらかが肉親で、どちらかが肉親でないらしい。
押しかけ女房的にやってきた二人の少女だったが、肉親かもしれない人間を追いやることはできないという理由で、麻郁は彼女たちと共同生活を始めることとなる。
予定調和な展開ではあるが、深衣奈と樺恋は共に暮らすうち、麻郁に恋心を抱くようになる。
しかしここで問題が持ち上がる。
麻郁と肉親だとすれば、許されない恋となる。
麻郁と血の繋がりがないとすれば、恋することはできるが、麻郁と共に暮らすことができなくなる。
この葛藤が中心となって物語は進んでいく。
ドラマ性が高く、主人公も目的を明確に据えて自らプログラムの仕事で生計を立てている自立した人物なので、前作のように主人公のヘタレ加減に悶絶することがないのはよかった。
ラブコメのお約束という奴で、ヒロインに対する態度はやはり終始煮え切らないが、我慢できる範囲内だ。
今作でも前作の登場人物たちが脇役で登場するのだが、基本的にギャグ要員なので前作でのシリアスな展開が台無しになってしまっているのが悲しい。
特に前作ではクール・ビューティーだった森野苺が単なる変態キャラクターになってしまっている。
前作でのドラマを経て、彼女なりに人生を謳歌するようになったということなのかもしれないが……。
そして前作同様、一旦シリアスに物語を区切ったあとは、おまけの第13話で胸焼けしそうな程甘たるいラブコメディになるのであった。
見た目もギャグも、「一般人にもどうぞ」とは到底言えないタッチだけれど、「萌え」を基準とするとキャラクターの絵柄は綺麗に描かれている。
「萌えアニメ」が好き、てな人には満足してもらえる出来だと思う。
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