29 mai 2005

『ドラマCD ひぐらしのなく頃に(鬼隠し編)』

ドラマCD ひぐらしのなく頃に(鬼隠し編)

ノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』の一編、「鬼隠し編」がドラマ CD になり先日発売された。

CD3枚組で、時間にして4時間弱。
それでも原作と比べると地の文はかなりカットされているし、ゲームの前半部分ではシーン自体のカットも多い。
台詞も合いの手を削って結合させているところが多い。
うまく編集して詰め込んだな、という印象。

楽しい学園生活を過ごしてきた主人公の仲間たちが豹変。
避けがたい惨劇へ向かう恐怖が『ひぐらしのなく頃に』の魅力の一つだけど、それが果たして声優の演技でどう表現されるかがまず注目される点だろう。

キャスティングは、まあ悪くないかな。
原作の主人公とその仲間たちは年齢は明示されていないけど中学生と小学生と思われることを考えると、ちょっと年齢が高めの声に思える。
でも許せる範囲内だ。
茶風林の大石蔵人は、『名探偵コナン』の目暮警部がどうしても重なってしまうので減点。
かないみかの北条沙都子も微妙なラインだが、小憎たらしさを出すには妥当なところか。

注目の豹変シーンだが、有名な台詞「嘘だッ!」に必ずエコーがかかっているのはイマイチ。
だけどそれ以外の豹変っぷりはなかなか雰囲気が出ていたと思う。
なかでもゲーム中では「哄笑だった」と記されているだけでニュアンスを掴めなかったのが、実はかなり狂った笑いであることが判る部分がある。
ブックレットに書かれた ID とパスワードを使って、公式サイトからダウンロードしないと聴けない部分ではあるけれど、あれは興味深かった。

そのほか、喉を掻き毟るシーンやドアに指を挟むシーンもうまく音声化されていたんじゃないだろうか。

ゲームでは御馴染みである最後の「どっかーん」音がなく、あっさり終わるのはちょっと寂しい。
「この惨劇の謎を解けるかな?解けないだろうな」と言わんばかりに「どっかーん」音でプレイヤーを突き放すのも『ひぐらしのなく頃に』の特徴的な演出なのだけど。

このドラマCD は恐らくゲームを一度プレイした人しか買わないと思う。
だが、プレイしたことがない人が『ひぐらしのなく頃に』の世界に入るにあたってドラマ CD を選ぼうというのなら、3400円のドラマ CD より1575円のゲームの方をプレイした方が恐怖感と満足感が高い、と言っておきたい。
価格とボリュームを勘案してもそうだし、音声のインパクトより視覚のインパクトが勝る。
それに、太っ腹なことだけど実は「鬼隠し編」は体験版として無料で丸々プレイできる
PC 持ってないんです、とか絵が気持ち悪くて耐えられません、とか文字を追うのが苦痛、というのでなければまずはゲームから始めよう。
で、ゲームを一度プレイした人については、熱心なファンであれば買ってもいいんじゃないかな、という感じ。
シナリオはほとんどゲームのシナリオの切り貼りで、文章に書き起こしても目新しいところはない。
身近に買った友達が居るなら、その友達に借りて済ませる程度でも充分な気がする。

ところで、公式サイトによれば、封入されているアンケート葉書を返送すると抽選で出演者の寄せ書きサインが当たる、とされている。
でも私の買ったものにはアンケート葉書なんて入ってなかった。
別にサインなんて要らないからいいけどさ。

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